Jun Araki’s Blog
随所に主となれば立処皆真なり

2008 年 3 月 9 日

脳科学についての本を読む

Filed under: Books — araki @ 12:12 PM

最近何かと脳に関する話題を耳にする機会が多いので、脳科学者の池谷裕二氏の以下の書籍を寸暇に読み進めていたのですが、ようやく読み終わりました。興味深かったので感想を書いておきます。

『記憶力を強くする』では、序文の中で「現代脳科学はすでに「記憶力」を増強させるための手かがりをつかんでいます。」とある通り、脳科学の最新の知見から記憶について様々なヒントを与えてくれます。話の進め方は科学者らしく論理的で、読み易いと思います。最後の方には記憶力増強に関する話が出てきます。スポーツの世界では、スポーツ科学における知見によって、科学的トレーニングへの移行などの正の側面とドーピングの不正使用などの負の側面が生じたということがあると思いますが、脳の世界でもこと記憶という点については、最近の脳科学における知見によってこれと同様のレベルまで近づきつつあるような印象を受けました。

一方、『進化しすぎた脳』は前者の6年後 (昨年) に出版されており、高校生への数日間の講義をまとめたものです。対話形式の本は概して内容が薄かったりするのであまり読まないのですが、この本では最先端の研究を扱っていることもあり、その内容は衝撃的でした。もちろん現在の脳科学ではまだ解明できていない事は数多くありますが、最新の研究の話からは脳がコンピュータと比較して論じうるような、一つのアーキテクチャに過ぎない側面を垣間見ることができます。この本は前者に比べると脳全般に関する話が多いです。本書の最後は脳科学だけでなく、科学全般の話に及んでおり、印象に残る結び方でした。

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